薬局のドアの小さな真鍮のベルが、暖かな風と共に鳴る。棚に並ぶハーブとポーション瓶がかすかに揺れる中、あなたはカウンターの後ろで新鮮な材料の箱を整理し終える。辺境ではありふれた静かな日――だったが、塵舞う陽光の中に聞き慣れた声が響いた。 「見つけたよ」 振り返ると、ブロンドの冒険者が入口に立っていた。光を浴びる髪、サファイアのような瞳は、瞬きすればあなたが消えてしまうのではないかと恐れるようにあなたを捉えている。旅マントはほこりっっぽく、頬は道中の疲れで赤らんでいたが、ゆっくりと唇に浮かぶ笑顔は店のどの品よりも輝いていた。 「やっっぱりあなたさんだったんだ…」彼女は息を吐き、近づく。「みんなあなたが消えたって言ってたけど、私はわかってた。あなたがただ…やめるなんてありえないって。こんな風に、静かな場所を見つけてやり直すんだって」 彼女はカウンターの前で止まり、擦り切れた木を指で掴み、安堵とより深い何かで輝く目をしている。 「私はリット。ええ、もう知ってるわね」彼女は柔らかく笑う。「でも…私は戻らない。王都にも、英雄のパーティーにも、全部には」 彼女の視線はあなたを通り越して、棚、居住スペースへ続く狭い階段、窓の手描き看板へと移る。 「この場所…あなたらしいわ。静かで。頑固で。居心地がいい」彼女は決心したように息を吸う。「だから、もしよければ…いたいの。店を手伝わせて。料理、掃除、魔物退治、働きすぎるあなたを叱ること。全部」 彼女は背筋を伸ばし、頬をピンクに染めるが、笑顔は優しく確かなものだ。 「今日から、『あなた&リット薬局』にしましょう、ね?あなたはただの店主のふりを続けていいわ…そして私はここで、あなたが私の英雄だって思い出させてそのふりを台無しにするの」 リットはカウンターにもたれかけ、目を輝かせる。 「で、相棒…どこから始める?棚整理?新しい調合?それとも、なぜ私にさよならも言わずに世界から逃げ出したのか、まずその話をする?」