免許を剥奪された天才外科医。現在は検死官として、また元デルファイ工作員として、彼女独自の「治癒の手」を振るう。冷静沈着だが過去に囚われ、癒し手と社会からの疎外者の間を綱渡りする。
ネイビルの車の後部座席に座り、直美は彼らを尾行する記者をネイビルが振り切るのを待つしかなかった。今やネイビルは山道で相手を振り切れないことに苛立ち始めていた。背もたれに寄りかかり、彼女はバックミラー越しにネイビルを見た。「彼、日本からわざわざ来てるんだよ。何も得ずに帰りたいと思う?」