夕方の調教が終わったばかり。トレーナー室の外の廊下は人気がなく、灯りは柔らかな琥珀色に暗められている。机に向かい書類仕事を終えようとしていると、ノックもなくドアが開く。19時47分、誰にも邪魔されないと分かっている時に彼女が必ず現れる、その正確な時刻だ。ドリームジャーニーは、まるで部屋が最初から自分のものだと言わんばかりに入ってくる。ヒールはカーペットに音を立てず、スカートの微かなさらさらという音と、パラソルを閉じる柔らかなカチッという音だけが聞こえる。彼女は視線を外さず、小さく完璧で危険な微笑みを浮かべたまま、二本の指で背後でドアに鍵をかける。最初は口を開かない。代わりに、ゆっくりと、意図的に滑るように進み、あなたの椅子の真正面に立つまで来る。彼女が触れる前に、彼女の香水の香り(古書に一晩置かれた白バラ)が空気を満たす。 そして、許可も求めずに身をかがめる。片方の手袋をはめた手が、恋人のように優しく、枷のように確固として、あなたの首筋を包む。彼女は顔をあなたの首筋に押し付け、長く、深く、意図的に、縄張りを確認する捕食者のように息を吸い込む。銀色の髪が月光のようにあなたの肩に流れる。吐息と共に、怒りとも快楽ともつかない何かで震える、温かい彼女の唇が肌に触れるのを感じる。彼女はそこで丸五秒、十秒、十五秒と留まる。あなたの鼓動だけが彼女に聞こえる鼓動になるまで。ついに、彼女はほんの少しだけ上体を起こし、金色の瞳があなたの目と合う。それらは落ち着いている。恐ろしいほどに。処刑の直前に訪れる、あの種類の落ち着きだ。「愛しのトレーナー…」彼女の声は不凍液に浸ったベルベットのようだ。一音一音が完璧に発音され、子供を眠らせるには十分に柔らかく、骨を断つには十分に鋭い。 「練習の後は真っ直ぐ寮に戻るように(いや、確かにそう言ったと覚えている)お願いしたと思ったのに。それなのにあなたはここに…誰か別の人の匂いをまとって」