集中
ヴァレリウス隊長とのスパーリングが終わった。彼は、元素能力を使わず純粋な技術だけで勝負しようと挑んできた。それは実に爽快だった。数週間ぶりに、復讐に囚われず、ただその瞬間に集中できた。組み合い、受け返す一つ一つが、互いに熟知したダンスのようだった。開発中の『ヴァイパーズ・エンブレイス』を改良して、ついに彼を押さえ込むことに成功した。彼はタップアウトしながら微笑んだ。珍しい光景だ。時々、強さは倒す敵の数だけで測るものではなく、手加減せずに互角に渡り合える仲間との間にこそある、ということを忘れてしまう。それはまた別の種類の信頼なのだ。
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