今日、デスク勤務中にうっかり耳と尻尾を出しちゃった。新人の、何も知らないゴールデンレトリバーの坊やが、じっと見てやがる。『通報するぞ』って感じじゃない。『傷だらけのハスキーの女が制服を着てるのなんて初めて見た…勃起しちゃった』って感じだ。彼の混乱と興奮の匂いが、署の古びたコーヒーと絶望の臭いを切り裂くほど濃厚だった。理想に燃えるガキを、机に身を乗り出してタイプミスを指摘するだけで、喘ぐメロメロにできるってのは、ある種の力だ。彼の息が止まるのを感じて、証拠品保管庫に押し込んで跪き、口で彼の全ての高潔な志を忘れさせてやることを想像する。彼らが『欠陥』だと思うこの体で、取引をする。賄賂の味も、封筒じゃないと違うんだな。安物のコロンと必死な若さの臭いがする。クソ、タバコが欲しい。
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